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「なんで動かないのかな」「ルールがあるのにやってない」「人によって作業の質に差がある」
このように感じたことはありませんか。
もしくは自分がそうなってしまったことはありませんか。
動けない、忙しくてそれどころじゃない、他の人は雑に終わらせてやるのに自分ばかり丁寧にやっても無駄と思ったことがありました。
なぜそうなってしまうのか?
答えはディズニーの仕組みという本にありました。
ディズニー流の仕組みやマニュアルはどんな職場にも取り入れることができます。
作業が効率化されてチーム全体の生産性が上がる。
どんな人も即戦力に変わる。
いきいきと働くようになる。
会社以外にも、部や課、チームなど小さな組織でも活用できます。
自分で意識して行動変容するのにも活用できますよ。
どんなメンバーでも即戦力に変わる!ディズニーのすごい仕組み
こちらの記事は書籍をもとに作成しています。
大住力さん原作、岡本圭一郎さん作画の『マンガでよくわかる ディズニーのすごい仕組み』です。
大住さんは元オリエンタルランド社員で、ディズニーの創始者であるウォルト・ディズニーを探求し、ディズニー哲学の浸透に尽力されていました。
すごいのは、困ったなと思う人を切り捨てず、戦力にする方法を説いていることです。
それも人の内面ではなく、主に行動に焦点を当てています。
その内容の一部を紹介します。
きいろの働く職場で業績悪化、なんとか再生したい!
職場のレモンのわぎりショップは、レモングッズを販売するお店。
最近、売上が落ちていて、店内の雰囲気もどんより。
接客も人によってまちまち…。
それは大変だ!
どれ、ショップの様子を観察してみよう。
さあてと、今日も始まったなあ!
…えーっとどうしよう…。
…あ、いらっしゃいませえ。
さて、品出しをしておこう。あ!お客さんきた!いらっしゃいませ!
はい!商品ご案内ですね!こちらへどうぞ!
あ、お会計ですね!お待ちください!
あ、トイレ掃除の時間!忙しいからいいや!
商品陳列、棚に置いてあればなんでもいいでしょ。
店内掃除…別に目立つゴミ落ちてないし、ここはやらないでいいや。
ちょっと、なんで立ってるだけなの?
店内やトイレももっときれいにしてほしいのに!
商品陳列、雑だなあ!
これは大変!きいろ、この店舗にはマニュアルはあるの?
一応あるけど。
まずは、マニュアルを機能させるところからだペイ!
この店舗をひとつのチームとして考えて、チームの機能を向上させることがスタートだペイ!
チームの機能を向上?
このレモンのわぎりショップにはチームの機能を低下させる3種類のスタッフがいる!
ストレンジャー、ディズリガード、マインドレスだペイ!
なにそれ?!
チームの機能を低下させる3種類の原因
チームの機能が低下する3つの原因があります。
- ストレンジャー
- ディスリガード
- マインドレス
これら3つについてひとつずつ説明します。
ストレンジャー
自分の担う役割がわかっていない人だペイ!
やるべきことを理解していないので、仕事ができません。
それゆえ、やる気や自信も持てません。
新人の頃、私もこうなっていたかも。
サボろうなんて思ってないけど、何をすればいいかわからなくて動けないんだよね。
ディズニーの創始者ウォルトは「彼らは働く気や協力する気がないのではなく、やるべきことがわからないだけだ」と考えました。
そこで、やるべき作業と手順を詳細に記載したマニュアルを作り、戦力に変えていきました。
ディスリガード
ルールを軽くみて手を抜いたり、やらないような人だペイ!
これは「軽視する」という意味の言葉です。
定められたルールを軽視し、手を抜く人がいることで仕事の結果にほころびが生じる状態です。
ルールの重要性が分からなかったり忙しかったりすると、こうなっちゃうかもな。
例えば、掃除の手順を「面倒だから」「そんな変わらないし」と個人の判断で省略する人がいます。
これでは求められた結果に辿り着けません。
マインドレス
本質を理解せずに淡々と作業だけを行う人だペイ!
「なぜ、このサービスを行うのか」「なぜ、この作業が必要なのか」
ということを理解せず、とりあえず追われているからやる状態です。
慣れによる手抜き、思考停止とも言えます。
本人はやるべきことはやっていると考えていますが、作業が中途半端になっています。
慣れてきた時は気がゆるむね。
言われたからとりあえずやるってあるかも。
悪気はなかったりするよね。
こういった人材を切り捨てず、シンプルで明確なマニュアルを作り、戦力に変える。
個人の能力に左右されずに、チームで成果をあげられるペイ!
ウォルト・ディズニーはそう考えたんだ。
一般的なマニュアルは個人の能力を上げるために作られていますが、ディズニーのマニュアルは、チーム全体の機能を押し上げるために作られています。
誰がやっても同じ結果が出るにはどうする?ディズニーのマニュアル
ディズニーキャストは、誰もが基準以上の働きをしています。
それを可能にしているのが、仕組みとマニュアルです。
レモンのわぎりショップでは期間限定セールをやることがあってね。
ありがたいことに大勢のお客様がいらっしゃるんだよ。
それは嬉しいけど、レジは大行列で人が倒されたり、怪我をしたりする人もいて困ってる。
なんか対策してるの?
「押さないでください」と言ったり、「間隔をあけてください」と言ったりはしてるけど、あまり効果ないかなあ。
注意されるとあまりいい気分ではないね。
気をつけようとはするけど…。
ディズニーの話をしようか。
パレードの時も同じように大勢の人が集まって並んでいることがある。
フロート(パレードの山車、乗り物)がきたら見たい人が前に詰め寄って転倒しそうでこわいよね。
うん、それ思うよ。
パレードが始まる前「Greeting with clapping!(手拍子で迎えましょう!)」と呼びかけがあるよ。
いいね!音楽に合わせて手を叩いて気分最高!
盛り上げるための工夫?
盛り上げるためもあるけど、実はゲストの安全を守るために考え出されたんだペイ!
え!これが!
ディズニーランドでは安全対策として、立ち止まって見学できるエリアと、そうでないエリアに分け、沿道の最前列にはロープを張ります。
ところが、オープン当初、子どもがロープにぶら下がり、怪我が多発しました。
さらに、後方にいたゲストが前に詰め寄り、人が倒されることもありました。
ここで「押さないでください」などと注意しても必ず破る人がいます。
夢の国でこのような言葉は聞きたくないはずです。
そこで考え出されたのが「ゲストの手を使えなくしてしまえばいい」ということでした。
パレード混雑時のトラブル原因は手にあったんだ。
ロープにぶら下がる、人の背中を押す、人混みをかき分けるとかね。
そこで「手拍子をする」というのが生まれたんだペイ!
「パレードを手拍子で迎えましょう!」
と言われて嫌な気持ちにはならないね。
注意だと声が小さいキャストは難しいペイ。
でも手拍子なら周りの人が手拍子を始めればほとんどの人がそれに合わせて手を叩き始めるんだペイ!
しかも楽しい気持ちでね!
ディズニーはやっぱりすごいな!
注意のような直接的に働きかけるものではなくても望む結果を得る仕組みがあるんだね!
レモンのわぎりショップでも、セール時は記念品を渡すとか
床に足跡のシールを貼るとか工夫してみるよ!
伝わらないマニュアルの共通点
伝わらないマニュアルの共通点は大きく2つあり、「何を、いつやるのかが明確でない」「手順、仕上がりのレベルがあいまい」ということです。
伝わるマニュアルをつくるには「いつ」やるかを明確にし、「理想の仕上がり」から逆算して作業を分解し、手順を組み立てていきます。
こちらについては下記記事に詳しく記載したペイ!
ディズニーの仕組みはどんな場所でも導入できる
マニュアル人間ってよく言うじゃないですか?
マニュアル人間は「型通りの仕事しかできない人」という意味でつかわれるため、マニュアルにいいイメージを持っていない人もいます。
あんまりねー。
マニュアルを作ると面倒、自由な発想が奪われるというのは誤解です。
マニュアルをつくると、物事は簡単になります。
ディズニーのマニュアルは本来の仕事を制限するものではなく、作業に関する個人差をなくし、より本来の仕事に力を注げるためにあるのです。
2・6・2の法則は打ち破れる
2・6・2の法則をご存知ですか。
これは、チームの上位2割に生産性が高く積極性のある優秀なグループがいて組織をひっぱり、中位の6割は平均的なグループ、下位2割には実績、生産性ともに低く積極的に行動しない人材がいるという考え方です。
へえ、上位2割だけの組織をつくったらいいんじゃないかな。
そう思うよね。
でも、そういう組織をつくっても再びその中で2対6対2に分布しちゃうみたいだペイ。
ええ…!
そこで、ウォルト・ディズニーは考えました。
マニュアルの活用によって下位2割をマネジメントし、全従業員(10割の人)を戦力とすることです。
そんなことできるの?
どんな人でも、必要最低限の「作業」は問題なくできるように環境を整えること。
メンバー全体の平均値を押し上げること。
これらによってチームの機能を高めていったのです。
即戦力にする秘密
わからぬさんは新人で、まだ仕事を覚えてないみたい。
どうすれば即戦力になる?
わからないことは何回でも聞いていいことにしたら?
お客様対応でわからないことがあったら
・「少々お待ちください」
・先輩を呼ぶ
ということにしたら。
それで対応を一緒に見てもらえば学びになるね。
あの、レモンバックをお探しのお客様がいて、どこにあるかわからなくて…。
ありがとう。よく聞いてくれましたね。
レモンバックは今在庫ぎれで店舗にはありません。
2日後には他店舗からから取り寄せられるから、お取り置きするか聞いてみましょう。
なるほど!わかりました!(焦ったけど聞いていい環境だから落ち着いて対応できた)
ディズニーランドで清掃やゲストの案内をするカストーディアルは配属されて3日目には一人でデビューすることになっているそうです。
それでも安心して業務にあたれるのはなぜでしょう。
それは、キャストが困ったときの専用ダイヤルが用意されており、「何かわからないことが生じたら、ゲストにお待ちいただき、この番号にかける」というマニュアルが共有されているからです。
「よく聞き一度で覚えろ」「メモをとったらそれをみて対応しろ」という新人教育があります。
これは「ストレンジャー」だけでなく軽視する人「ディスリガード」も増やす原因になります。
私も覚えるのが遅く、「1回聞いたよね?」「まだ覚えてないの?」と何度も言われ、忘れないようメモにまとめた用紙などみると「そんなもの見るんじゃない」などと言われて、先輩に尋ねるのが本当に怖かったです。
それがプレッシャーで簡単に聞くことができませんでした。
自分なりに頑張ろうとして仕事が終わらず、挙句の果てには「相談するの遅すぎ」と叱られる始末でした。
仕事を覚える速度には個人差があります。
最初のうちは覚えるまで何度も聞いていい、直属の上司や先輩でなくても遠慮なく質問できるという環境を整えるだけで、新人が何らかのアクションをとり、即戦力にすることができるのです。
ディズニー流マニュアルのつくり方
本書ではディズニー流マニュアル作りを5つのポイントにまとめてくれています。
- 本質から出発する
- 作業を分解し、内容を書き出し、最小限の項目だけを書き込む
- 作業の手順、順番を明記していく
- 導入することで本当に効率がよくなるのかどうかを確認する
- チェックリストを用意する
本質から出発する
この作業は何のためにあるのかという本質を明確に決めるんだ!
なぜこれを全員で共有するのか、どんな結果を残したいのか?
この作業の本質が曖昧だと、ぼんやりとしたマニュアルになってしまいます。
マニュアルをつくる意味、本質を明確に決めましょう。
作業を分解し、内容を書き出し、最小限の項目だけを書き込む
作業を分解して、盛り込むべき内容を項目として書き出そう。
ここで大事なのが、最小限に絞り込むことです。
理想は10項目未満です。
誰もが覚えることができ、誰がやっても結果の質に差が出ないことが理想です。
あーあれもこれも細かく書き過ぎてたなあ…。
詳細に書かれてた方がいいときもあるけどね。
ディズニーの場合は覚えやすさを意識しているんだ。
作業の手順、順番を明記していく
手順を伝える言葉が、読む人の注意をひくものだとよりいいね!
例えば、ディズニーの災害対応マニュアルには、地震等の自然災害発生時に現場のキャストが取る対応について4つの手順だけが書かれています。
- 目をふさぐ
- 足をしばる
- 手をしばる
- 口をふさぐ
え!これだけ?
なんかこわい。
印象の強い言葉は覚えやすいペイ!
緊急時も思い出しやすいよね。
これだけなら覚えられそう!
これらはゲストをパニック状態にさせず、安全に誘導するための行動をあわらしています。
2011年東日本大震災では、このマニュアルが完璧に機能し、数万人を安全な場所に避難させることができました。
すごい!!
導入することで本当に効率がよくなるのかどうかを確認する
実際に試して、本当に作業の効率を良くするのか確認するよ。
手順を並べただけでは完成ではありません。
実際に試して確認する必要があります。
マニュアルができたことで、作業が手間取るようになってしまうなら、手順のどこかに問題があるはずです。
振り返りと修正は大事だね。
チェックリストを用意する
マニュアルの手順どおりできたか、現場で確認できるチェックリストを用意しよう。
マニュアルが頭に入っているかどうかをひとりひとり確認するための小テストのようなものです。
これは、マニュアルの内容を再確認したり、本質に気づいてもらうことが目的です。
チェックリストはテストのようにも使えるんだね!
チェックリストやマニュアルについては下記の記事も!
よし!トイレ掃除のマニュアルができた!
きれいの基準は人それぞれ!
仕上がりの状態を明確にして詳細かつ簡潔につくったよ!
ふむふむ、トイレ掃除は「お客さまに清潔な印象を持ってもらうため」「トイレの時間も含めて快適な時間を過ごしてもらうため」そうだったんだ!
仕上がりはそうか、便器や壁がツヤツヤ輝いている状態と…。
前は細かく掃除してたけど、掃除の質が人によってまちまちでやる気がなくなっていったのよね。
このマニュアルなら手順も明確でみんな同じクオリティで掃除できてる!
私もこの通りやってみます!
ありがとう!ピカピカに掃除ができていますね!
明確な役割分担はできているか
ディズニーランドパーク内のレストランは大変混み合います。
中でもテーブルサービスの店舗の特徴は、明確な役割分担がされています。
ゲストを店内に案内したり、待ち時間を伝える「ウエルカム」。
ゲストを席まで案内し、メニューを渡す「ガイド」。
注文を取り、キッチンに伝える「オーダー」。
出来上がった食事を席に運ぶ「ランナー」。
食べ終わった食器を下げる「バスマン」。
会計を担当する「キャッシャー」。
など、ホールを担当するキャストの役割は細かく分かれています。
えええ!すごく細かいね!
ディズニーマニュアルの根本「何が最も重要で、何を優先すべきか」という考え方があるよ。
常に混雑しているパークのレストランにとって重要なのは「ゲストに対してすみやかに食事を提供すること」だね。
ひとりのキャストが複数の業務をこなしていると、混雑の中で注文聞き取りミスやゲストのほったらかしなどが発生しやすくなる。
役割分担がされていると覚える手順もシンプルになるし、責任感も生まれそう!
何をやればいいかわからないって飲食店ではありがち(特に新人)だけど、これなら明確だね!
うちのショップにもとり入れてみるよ。
*・*・*・*・*・
え!役割ですか?
店内商品のレイアウト係ですか!
ふむふむこのマニュアル、レイアウトについてわかりやすい手順があっていいですね!
この通りにやって…
そうだ、もっと楽しくなるように飾り付けしてもいいですか?
ありがとう、すごくいいアイデアですね!
基本はきっちりやってもらえるようになったし、ぜひお願いします。
やったね!ディズニーのマニュアルはシンプルで作業の順番と内容が明確だから、一度覚えてしまえば考えなくても自然とそれが達成されるよう工夫されているよ!
こうすると心に余裕ができて、本来の仕事を果たす機会をうかがうようになる。
本来の仕事?
後で説明する、「ギブ・ハピネス」だよ!
これは企業の理念、ミッションのことだ。
ディズニーは理念が浸透していて、自らゲストをおもてなししようとするんだペイ!
これはキャストがいきいきはたらけることにも繋がるペイ!
ざつもとさんも、レモンのわぎりショップ理念「楽しい空間をレモングッズとともに届けます」を意識して仕事してくれるようになったよ!うれしい!
ディズニーキャストがいきいきはたらける仕組み
「ありがとう」で自己有用感を持てる
人がすぐ辞めちゃうんだけど、なんでかな。
職場に活気もなくて
こういう悩みよく聞くよね。
ディズニーキャストはいつも忙しいはずなのに、いきいき働いているね。
なんでだと思う?
うーん、パーク内にいて楽しいから?
そうだね!人間は楽しくメリットがあると行動するようになるペイ!
その一つの理由としてディズニーでは「ありがとう」をたくさん言われるからだペイ!
え!そんな簡単なことで?
「自己有用感」という言葉に理由があります。
心理学の言葉で、「自分は役に立っている」「他人から認められている」という感覚です。
ディズニーランドのキャストは、ゲストから「ありがとう」と言ってもらえることで、自己有用感を得ることができ、働く自分を好きになれるのです。
だから、自然といきいきはたらけるようになります。
自然とありがとうをひきだす仕組み
でもさ、ありがとうって言われるのは偶然というか、絶対かけてもらえる訳ではないよね。
いいところに気がついたね!
実は、「ありがとう」をひきだす仕組みがあるんだペイ!
ええ!それも仕組み化されてるの!
ディズニーランドで働くすべてのキャストに共通するマニュアルに書かれた3つの取り決めが「ありがとう」と出逢える仕組みとして機能しているんだペイ!
その取り決めは「3つのGive」と呼ばれます。
a step(一歩)、1 finger(人差し指1本)、a call(ひと声)という実行のハードルが低い簡単なことで示されています。
- Give your a step for picking up trash ahead. ゴミを拾いましょう
- Give your 1finger for taking pictures. 写真を撮ってあげましょう
- Give your a call for your happiness. 案内をしてあげましょう
ゴミが落ちているのに気がついたら一歩踏み出して拾う。
写真を撮ろうとしているゲストがいたら声かけし、人差し指でシャッターを切る。
地図を片手にキョロキョロしているゲストがいたらひと声かけてご案内する。
キャストは、この3つのGiveを必要と判断したらそのままにしません。
ええ!すごい!
パーク内でアプリの地図を見てたとき、
「何かお探しですか?」と声をかけてくれたキャストさんがいたよ。
気遣いが嬉しくて「ありがとうございます」と自然に伝えたね!
でも、新人のときとか声かけ緊張してできなそう…
大丈夫だペイ!
ウォルト・ディズニーはキャストとゲストが会話せざるを得ない状況を意図的につくったんだペイ!
ディズニーランドには看板がほとんどありません。
広いパーク内すべてを把握しているゲストは少数です。
ゲストはパーク内で清掃しているカストーディアルに道順を聞くことになります。
そっか!質問されて答えたら、「ありがとう」と言ってもらえるね。
声かけよりもハードルが高くないね。
案内板が少ないのはコミュニケーションの機会をあえて増やすためだペイ!
カストーディアルは、パークの清潔を保っているだけでなく、案内という重要な役割も担っているんだね!
ウォルト・ディズニーはこういったゲストとキャストのコミュニケーションを「マジカル・チャンス」と呼んで重要視していたそうです。
キャストの働きはゲストにとって「ディズニーらしいおもてなし」となり、「ありがとう」につながります。
これを実践している現場のキャストは、これが「自己有用感」を高める仕組みであると意識している訳ではありません。
自然に感謝の言葉をもらえるようになっているのです。
その人を評価して給料や昇給、肩書きを上げるなども必要なことだけど、「ありがとう」の場をつくるというのも現場を活性化させる工夫のひとつだペイ!
あおさんやしゅんぺいにも「ありがとう」
忘れないようにするね!
ありがとうを引き出す仕組みはどうやって取り入れる?
この仕組み、取り入れてみたいな。
でもディズニーだからできるんだよね。
そんなことはないよ。
お客さんからの「ありがとう」だけではなくて、
上司と部下、先輩と後輩から交互に「ありがとう」と言う仕組みを作ればいいんだよ。
そっか!
最初は難しそうだけど…。
店長とか上の立場の人が積極的に感謝の言葉を伝えるのは大事だよね。
・店内にゴミが落ちてたら拾う
・それぞれ担当を決めて、担当の人にお願いする
・隙間時間にやることを決めておく
とかかな
「ありがとうと言うようにする」っていうのはちょっと押し付けがましいな。
あくまで自然に「ありがとう」と言っちゃう工夫を考えよう!
理念を浸透させて最高のスタッフが生まれる仕組み
本来の仕事であるミッションとそれ以外のデューティーがある
ディズニーの強みはチーム力です。
このチーム力を生み出すためには、マニュアルで管理された作業である「デューティー」と、本来の仕事である「ミッション」が必要です。
Duty(作業)
Mission(役割)
「デューティー」とは、清掃作業や、レストランや店舗、各アトラクションでゲストを案内するといった「やるべきこと・作業」のことです。
デューティーが仕事の6割を占めている。
「ミッション」はディズニーの理念である「ギブ・ハピネス」で「ゲストに幸せを提供する」ことです。
「役割」「仕事の本質」「本来の仕事」などと言い換えられます。
キャストは、マニュアルの内容は完璧におさえた上で、本来の仕事である「ギブ・ハピネス」を実現しています。
当たり前の作業の先に、幸せを届けるという役割があるんだね。
創業者の思いや組織の理念を理解しよう
自分の所属している組織には創業者の掲げた理念があるのではないでしょうか。
ディズニーの場合はウォルト・ディズニーですね。
ウォルトは「全ての人に幸せを届けたい」と考えていました。
これこそ「ギブ・ハピネス」というディズニーの理念つまりミッションです。
「自分の組織はどんな理念だっけ?」という方も意外に多くいます。
創業者の大切にしていた思いを受け継ぎ、それを実行するための行動をする。
それが本来の仕事(ミッション)なのです。
ディズニーではマニュアル管理によりミッションに集中できる余裕をつくっています。
これがディズニー流のホスピタリティにつながっています。
書籍では仕組みを定着させるディズニーの教育や、理念を浸透させる工夫なども紹介しているよ。
参考になるのでぜひ読んでみて欲しいペイ!マンガでわかりやすい!
まとめ:ディズニーの人を活かす仕組みづくりはギブ・ハピネスのためにあった!
緊急時にもすぐ動けるマニュアルや、トラブル回避のためにパレードで手拍子をすることなど、本当に感動しました。
夢の国であるディズニーの世界観を守りながら、ゲストの安全も守れる仕組みを整えているのです。
安全面でも信頼できるディズニーリゾート、また遊びにいきたくなります。
知れば知るほど奥深い!
マニュアルでルーティーン作業を管理し、理念に基づいた本当の仕事(ミッション)に力を振り向ける。
余裕があるからこそ、ひとりひとりが自分なりのギブ・ハピネス、ディズニー流のおもてなしを考えられるのです。
人を活かす仕組みづくり大変勉強になります。
参考文献
原作:大住力 作画:岡本圭一郎『マンガでよくわかる ディズニーのすごい仕組み』2015年7月。